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zoom RSS 「長寿命化設計による折り畳み自転車」展に行ってきた

<<   作成日時 : 2011/03/28 13:56   >>

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※本展示会は終了しています。

折りたたみ自転車の展示があるというので、東京は竹橋にある、科学技術館に行ってきました。

「3R」という、廃棄物対策の優先順位を示す3つの後の頭文字をとった言葉があるそうです。

  • リデュース(Reduce):廃棄物の発生抑制
  • リユース(Reuse):使用済み製品・部品の適正な再利用
  • リサイクル(Recycle):廃棄物の原材料としての再生利用
ということなのだそうです。その中にある、リデュース対策として、折りたたみ自転車の長寿命化に関する研究が行われてきたとのことで、その成果の発表として、「長寿命化設計による折り畳み自転車」展(主催:財団法人自転車産業振興協会技術研究所)が開催されたわけですね。

展示内容は、研究の経緯や研究内容および成果のパネル展示と、研究成果の反映された試作自転車の展示でした。残念ながら、試作自転車およびそれに関するパネルは撮影禁止だったのですが、会場で配布されていたチラシに、「展示品紹介」が掲載されていたので、そちらを引用しておきます。

長寿命化設計による事例@ ジック株式会社
●ヒンジ接合面の改良:

折り畳み自転車のヒンジ接合面の改良は、折り畳み自転車の寿命を延ばす上で重要と考え、ヒンジ凹部に、力を緩衝するゴムの装着や仕様・素材変更などの様々な工夫を行い、フレームの強度試験にて評価した。
その結果、最適な凹凸形状・材質を決定し、ヒンジ接合面のガタつきを改善した。

長寿命化設計による事例A パール金属株式会社
●フレームの強度:

従来は断面が真円形だった補強パイプを、丸四角形のパイプへと形状変更。パイプの肉厚なども、応力測定結果を考慮し検討した。
●ヒンジ・レバーピンの強度:
ヒンジを固定する部品、クイックレリーズレバーの固定精度を上げ、ヒンジの耐久性を向上させた。

長寿命化設計による事例B ブリヂストンサイクル株式会社
●折り畳み操作のバラツキを抑制する機構構造の設計:

折り畳み操作のバラツキに対して、走行時の応力変化が起きにくい構造設計とした。
●継ぎ手接合方法の改良:
耐震性試験・疲労試験や実走行時において、自転車各部へかかる応力バランスの良い構造となるよう工夫した。

長寿命化設計による事例C ホダカ株式会社
●パイプ肉厚の変更:
十分に強度のある箇所のパイプの肉厚を薄くし、できるだけ応力集中部のパイプ肉厚を厚くすることなく応力を分散させる設計に見直すことで、薄肉化と耐久性を両立させた。
●パイプ形状の変更:従来品で湾曲していたデザインを直線化することで、軽量化と強度アップを図った。
●モデル解析による分析:実車で行った試験と、コンピュータを用いたモデル解析による強度解析の結果を比較し、弱点の解析などを行った。

長寿命化設計による事例D 株式会社丸石サイクル
●ヒンジ部の変更:

ヒンジ部を従来のプレス製から鍛造製に変更し、寸法精度の向上やヒンジ接合面同士の接触面積を増やし、強度や安定性の向上を図った。同時に折り畳みの操作性も向上させた。

実のところ、毎年財団法人自転車産業振興協会が発表してきた「自転車試買テスト結果報告書」(平成19年度平成20年度平成21年度)を読みますと、毎年のように、折りたたみ自転車のいくつかがフレーム強度不足を指摘されています。

自転車のフレームは、強度を確保する上で重要な部分ですが、折りたたみ自転車の場合は、そのフレームに分割機構があるので、どうしても通常の自転車に比べると脆弱にならざるを得ません。かといって、決して利益率の大きい商品ではないだけに、フレーム強度と重量やデザインを両立させた折りたたみ自転車をつくることは、難しいのかもしれません。今回のような取り組みを元に、より良い折りたたみ自転車が出ることを期待したいところです。

なお、研究成果については、「製品安全・長寿命化設計講習会」の開催報告にある折りたたみ自転車長寿命化設計レジュメ(PDF)や、平成21年度 自転車の3R設計促進実施報告書「折りたたみ自転車長寿命化設計」として公開されています。比較的廉価な折りたたみ自転車で軽いものを選ぼうとすると、通常はアルミフレームを選択することになると思うのですが、本報告書では「鉄系合金フレームの自転車に比べアルミ合金フレームの自転車の寿命が短い」という指摘もあり、考えさせられるところです。また、段差や未舗装路などによるフレームへのダメージが大きいことや、乗員体重が重いとフレームへのダメージが大きいことなど、いろいろ参考になります。

(追記)報告書「平成22年度 自転車の3R設計促進 実施報告書 長寿化設計による折り畳み自転車の開発・試作」が公開されています。参加企業による試作車の概要についても、かなり詳しく記載されています。
また、平成22年度自転車の3R設計促進「長寿命化設計による折り畳み自転車」展 開催報告で、会場の写真などが見られます。

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